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第八章 鰹節と醤油の製法を伝えた紀州海民

8−5:醤油醸造を関東に伝えた紀州人浜口義兵衛

醤油のことを一通りお解り頂いたところで、醤油の製法を銚子に伝えた紀州人浜口儀兵衛についてお話しします。

醤油の項の最初に書いたように、紀州湯浅では鎌倉時代から醤油を造り始めて、京・大阪へ売り出して好評を得ていましたが、醸造元の一人初代浜口儀兵衛関東 雄飛で大成功を収めた崎山次郎右衛門に刺激されて、一六四五年(正保二年)銚子に渡り、ヤマサ醤油を操業したのです。時は江戸に徳川幕府が開かれてから四 二年後で、江戸の町が急成長しているときでした。

銚子は大消費地江戸に近く運送に便利で、材料の大豆小麦塩も入手し易く、気候も紀州に似て醸造に最適でした。

それ以来一二代にわたって当主は儀兵衛を名乗り、関東で好まれた「濃い口醤油」を現在も造り続けています。
   
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